チェルシー3-3WBA リースジェームズの課題と不安なランパードの修正力
20/21 Premier League第3節 WBA戦レポ
2試合で8失点の昇格組相手にまさかのドロー
守備
失点シーンはどれもアロンソのクリアボール、チアゴのボールコントロール、ジェームズのラインコントロールのミスとどれも個人のミスから失点してしまったのは残念。
チアゴのミスは痛かったですが、ビルドアップは言わずもがな、特にクリアボールを無駄にしない所は流石ですね。
失点シーンに直接関わってる訳では無いですが守備組織の問題が2つ。
①ハイプレス時の弱点
ハイプレスをかけるということは相手に広大なスペースを与えるということなので、アロンソのスピードのなさ、ジェームズの簡単に足を出してしまう部分や守備時のポジショニングの悪さがより一層露呈しまい、CBのクリステンセンもカバー範囲はそこまで無理が効かないので、ハイプレスをかけるのならアスピリクエタはどっちかのSBで使って欲しいですし、カバー範囲が広くビルドアップもコンディションが良ければ物凄いリュディガーを干すのは疑問ですね。
②切り替えの守備
今回は前線に人数をかけているので、奪われたあとのネガティブトランジションで奪い返さないと行けない所で詰めが甘かったり、足が止まっていたりと簡単に裏の広大なスペースに侵入されていました。
特にハヴァーツや後半から入ったオドイは特に甘さが目立ちましたね。
一方マウントはほんとに守備の意識が上がった印象です。
攻撃
こちらは問題が2つ
①右サイドに重きを置きすぎて幅を使えていない
正直前半の攻撃事体狙いを感じなかったですし、ハヴァーツやヴェルナーが右に寄ってくる中でカンテも上がってくると逆にスペースを埋めてしまって攻撃が停滞してしまいますし、右サイドに人数をかけすぎて左サイドの攻撃が皆無でした。
②ジェームズの立ち位置
この試合ジェームズがクロスを上げるシーンが多かったです。しかしほとんどが浅い位置からのアーリークロスでそれが武器なのは分かっているんですが、相手のSHがかなり中に寄っていたのでもう3〜4歩くらい前の位置で受けるともっとダイレクトな攻撃に繋がっていたと思います。
現地ではアスピリクエタよりもジェームズの方が評価されているようですが、正直攻守のポジショニングや対人能力で甘い部分があるのでまだスタメンを譲るには早すぎる印象です。
まあハヴァーツやマウント中心にチャンスは作れていましたが、相手の中途半端なプレスや3ラインの間がかなり空いていたのもありチェルシーの攻撃が良かったというよりは相手の守備が整理されてなかったという面が大きくでていましたし、これがもっとコンパクトな守備陣系を敷いてくるチームだとただでさえ狭いスペースに人が集まることになるので難しいですね。
後半
後半からはシステムを4-3-3に変更。
コバチッチ、アロンソを下げ、オドイ、アスピリクエタを投入し幅を使った攻撃にシフトし、2点を奪取。
1点目も2点目もジェームズからのサイドチェンジを起点にマウントのシュート、オドイとハヴァーツのコンビネーションは1級品でしたね。
個人的には2点目のエイブラハムのハヴァーツにスペースを提供するサイドに流れる動きが嬉しかったです笑
〜希望が絶望に変わったランパードの修正〜
残り一点差の70分にチアゴ・シウバに変えてジルーを投入。
システムを3バックに変更し前線に人数をかける狙いだったのかこのシステム変更がまあひどかったです笑
ジェームズが3バックの一角となることで高い位置をとれず守備の甘さが目立ってしまい良かったクロスの形が消え、右WBにヴェルナーが入るのですがどちらも苦しいプレーしか出来ず、前線に人数をかけすぎて逆にスペースが消える前半と同じ現象が怒っており、良かった流れが一変、前半の失点シーン以上の自滅っぷりを監督がやってしまうというのはいささか失望してしまいましたね笑
まあ去年のホームのアヤックス戦や引き分けたアーセナル戦、敗れたシェフィールド戦でも不可解な修正はあったのでやはりランパードの修正力には疑問ですね。
このまま敗れるのかと覚悟していた中、アディショナルタイムにコーナーキックからの流れでハヴァーツのハンドは見逃されてエイブラハムが同点ゴール!
これだけ苦しい試合の中で唯一の収穫が追いつけたことですかね。
以外と劇的なゴールが多いのはランパード仕込みの勝負強さなのでしょうか?笑
しかしアスピリクエタやリュディガーが序列が低いのは過去の活躍を見ていると悲しいですね。